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ISO 9001及びISO 14001規格の改正について

前回の「2015年の規格改正情報-No. 1」を公開後、約6ヶ月が過ぎ、各規格のDIS版、ISO/DIS 9001が5月9日に、ISO/DIS 14001が6月28日に発行されました。
又その訳文も発行され、規格改正の全容がほぼ判明しました。但し下記の通り、今後の規格改正作業の過程での若干の変更が予想されます。


1. ISO規格の制定及び改正作業
ISOの規格は、次の段階を経て、規格(国際規格)として制定・改正されます。
来年度改正されるQMS及びEMSの規格は、現在共にDISの段階にあり、現在このDIS案について、各国において内容の修正要否及び受諾等を検討中です。本年の10月10日(QMS)及び11月28日(EMS)までに各国からの意見を集約し、次のFDISへ進む予定です。

ISO規格の制定・改正作業の手順
(1) WD : Working Draft (作業原案)
(2) CD : Committee Draft (委員会原案)
(3) DIS : Draft International Standard (国際規格原案)
現在は、この段階です。
(4) FDIS : Final Draft international Standard (最終国際規格原案)
(5) IS : International Standard (国際規格)
国際規格として発行され、日本ではJIS規格として制定・改正されます。

今回の改正では、来年の9月頃、QMS及びEMS規格共、ほぼ同時期に発行(英文)され、(財)日本規格協会からJIS規格(和文)が発行されますがその時期は不明です。同時期、又はそんなに遅くない時期に発行される予定です。
国際規格の発行は、QMS/EMS共に2015年の9月頃

2. 2015版への移行スケジュール
来年の9月頃、国際規格(英文)が発行された後、現行の2008年度版から2015年度版への移行は、3年以内と決められています。従いまして、来年9月の改正後、2018年の9月頃までに移行を終了することが必要となります。
移行期限は2018年の9月頃まで

3. 規格改正に対する対応(処置)
当社(GICジャパン)では、今後とも規格改正の進展に応じ、ISO/FDIS及びISO/ISが、又その訳文が発行された時等適時必要な情報を(参考情報を含め)発信致します。
最終のIS(国際規格)が発効された後、ご希望により、各顧客を個別に訪問し改正規格の解説等を予定しています。詳細は来年の9月頃連絡致します。
規格改正情報は、適時発信します。

4. 参考文献
上記のとおり、未だDIS原案の状態であり、今後若干の変更が想定されます。
規格発行後移行終了までに十分な期間がありますので、下記文書は、現在の処は参考程度にご理解戴ければ十分(処置不要)と考えます。
(1)「ISO9001:2015 規格改正の要点」軽く読んで下さい。
   ISO/DIS原案の改正の要点です。軽く理解して戴ければ十分です。
(2)「ISO 9001:2015 品質マネジメントシステム要求事項」軽く読んで下さい。
   DIS原案と現状の規格(ISO:2008年度版)との対比表です。
   比較して読んで戴ければ、改正部分が良く判ります。
(3)「ISO 9001:2015 リスクに基づく考え方」興味があれば読んで下さい。
   改正規格では、リスクの概念が取り入れられました。
   リスク概念をどの様にマネジメントシステムに適用すれば良いのか、詳細は不明です。今後徐々に明らかにされることと思います。
   ISO/TC176/SC 2/WG23のリスクについての公式の分献ですが参考になる内容は余りありません。
(4)「ISO14001(環境マネジメントシステム-要求事項及び利用の手引)」の改正 (2014年7月更新版)
   -改正内容の解説です。軽く読んで下さい。
(5)「ISO14004(環境マネジメントシステム-原則、システム及び支援技法の一般指針)」の改正 (2014年7月更新版)    -改正内容の解説です。軽く読んで下さい。
(6)「附属書SL(共通テキスト)のポイントと最新動向」
(ISO/TC207/SC1 日本代表 奥野麻衣子)
   国際規格の発行手順及び規格の標準構成・内容の説明(A4x8頁)です。
   ご希望の場合はご一報下さい。ご希望により送付いたします
(7)「リスクマネジメント」野口和彦著 (財)日本規格協会 定価1500円
   更に興味があればご一読下さい
   ISO/FDIS 31000「リスクマネジメント-原則とガイドライン」に準拠した
   比較的判り易い内容です。